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【銀魂】柳生家の忍者【男主 原作沿い】

第4章 再就職編







「澪を助けたいのですか?」

「ああ。澪は僕のせいであんな事に
なっているのだろう?
ならば、ちゃんと僕にも責任がある。
澪だけ1人泥を被るのはおかしい。」

「…若、それは違います。
確かに澪は若に付いておりますが、
それは輿矩様や敏木斎様が澪に
そう命じているからです。
若の命にも従うことは大事ですが、
輿矩様や敏木斎様の命も
従わなければならなかったはず。
でも、澪はそうしなかった。
だから、澪は罰を受けているのです。」

東城がため息をついて話す。

「そうだったのか……。」

自分の甘い考えをすべて消し去る。
自分が上司だから僕も責任を取れば
丸く収まると思っていた。
でも、現実はそう上手くはいかないようだ。

では、どうすればいいのだろう。

どうしたら澪はここを出ていかずに済む?


頭が途端に真っ白になる。
もう、何をしていいのか分からない。

頭に浮かぶのは澪の事ばかり。


なのに、その澪は今俺のそばにいない。





「…………僕には澪が必要なんだ。」



「若…。」



「いなくなって初めて気付いたんだ。
澪が今まで僕に何をしてくれていたか。
僕は何にも分かってなかった。酷い奴だ。」



自分の今までの失態に
少しだけ涙が出そうになる。


それだけじゃない、
澪は男の中で唯一触れることが
できる人だ。何故だかは分からない。
けど、澪なら大丈夫…そう思えるんだ。

そんな大事な人を無くすわけにはいかない。

その想いばかりが先に行くくせに、
結局僕は何も出来ない。
前と同じ、弱いままだ。

涙がぽたりと床に落ちる。
慌てて目頭を袖で擦ったが、
東城にはバレバレだ。


「……若の気持ちは分かりました。
私めで良ければ、お手伝い致しましょう。」

「東城……!」

だんだん暗くなっていた頭上に
光が指したように見えた。
………それはただの東城なのだが、僕には
もういい考えが浮かばない。
東城は僕より年上だし、柳生家の事を
よく知っている。何かいい方法が
あるのかもしれない。


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