第22章 帰宅編
「そんな依頼、受けるわけないでしょ。」
猿飛は少し怒っていた。
一応依頼のことも話してみたのだが、
猿飛が了承するわけもなく。
「何処行っても断られんだよ。
もう八方塞がりでな。」
「そりゃそうよ。
…誰だって、関わりたくないもの。」
「まぁまぁさっちゃん。
そう言わずによォ。トシも困ってんだ。
なんか宛はねぇのか?」
とっつぁんが助け舟を出してくれて、
猿飛はため息をつく。
「1人だけ…、神崎の元知り合いがいるわ。」
「お、良いじゃん。頼んどいてよ。」
「仕方ないわね。」
猿飛は澪に手を貸すのが
至極嫌らしい。
俺から澪の写真を奪って懐に入れる。
「でも…高いわよ。彼は。」
猿飛は呆れたように言った。