第22章 帰宅編
「…すみません、その依頼は…ちょっと……。」
「………オイ。なんでダメなんだ。言え。」
「なんでもです。
とにかくその依頼は受けられません。
申し訳ございませんが、お引き取り下さい。」
「…………チッ、わぁった。また来る。」
数日後。
俺は闇市の調査を外の者に依頼しようと
派遣忍者紹介所を訪ねていた。
だが、どこに行っても、
断られてしまう日々が続いている。
「何がダメなんだ。……ったく。」
終に隠し撮りしてもらった澪の写真を
片手に紹介所を出た。
そんなに難しいのか?
闇市の調査ってのは。
澪が闇市にいた証拠さえ手に入れば
それで良いのに。
「もう行くとこねェな。」
ネットで調べた紹介所一覧を見てため息をつく。
大体、澪を雇ってる忍者紹介所でも
NGってどういうことなんだ。
「あとは知り合いに頼むしかねェけど、
忍者の知り合いなんて…………。」
煙草に火を付けながらぼんやりと呟いて、止まる。
そういえば、1人だけいた。
「とっつぁんって確か……雇ってたよな。」
知り合いの知り合いが。