第22章 帰宅編
(澪視点)
「局長。…その。ただいま戻りました。」
「澪くぅぅうん!!!」
「長い間、連絡も無く留守にして……って、
ちょ、鼻水付けないでください。」
副長と別れて局長の部屋に向かう頃には、
俺が帰ってきたのはもうだいぶ知られていたらしい。
途中沖田隊長や退に話しかけられたものの、
仕事が溜まってるから、と、後にしてもらった。
「良かったー無事で!
俺、澪君に何かあったら
仕事全然進まないしどうしようかと思ってたよ。」
「要は俺がいなくてサボって
副長に全て押し付けていたんですね。……はぁ。」
まぁ、あの副長の仕事量を見る限り、
局長だけでなく沖田隊長や他の奴らも
サボっていたようだ。
…ったく。
後で全員逆さ吊りにしてやる。
いや、訂正。沖田隊長以外全員逆さ吊り。
あの人をハメたら俺が殺される。
「………とりあえず、書類捌くんで、
分かるやつだけやってください。」
「うぅ…恩に着るよ、澪君。」
流石に局長もこの書類が散乱している状態が
明らかにマズいことは分かっているらしい。
いつものように逃げようとせず、
書類を片手に机へ向かっていた。
「………よし…こんなもんかな。」
「ありがとう澪君!最高!神!」
目の前にある書類の1部は裁くことが出来た。
とはいえ、2ヶ月分溜まっていた仕事は多い。
来月いっぱいはこの山に埋もれるなと覚悟をしながら
局長の部屋を出る。
次は副長の書類を手伝って、
その後は自分の仕事も少しはやらないと………