第21章 鬼兵隊編
「…………な、なに?」
そんな顔しなくても…もう何もしねぇよ。
「…………。」
澪を怖がらせないようゆっくりと触れて、
体を引き寄せる。
俺よりも体が一回り小さい澪は
俺の中にすっぽりと収まる。
澪は無意識に俺の着流しを掴んでいた。
「………どうしたの?」
「…………悪かった………澪。」
「…………?………う、うん。」
喉にずっとつっかかっていた言葉を伝えると
澪は首をかしげながら頷いた。
そのまま澪を強く抱き締める。
もごもごと中で身を捩りながらも、
澪は俺の抱擁を受け入れていた。