第21章 鬼兵隊編
(銀時視点)
「ほらよ、ヅラ。
馬鹿から連絡が来たから、わざわざ来てやったぜ。」
「ヅラじゃない桂だ。
澪…から、連絡?」
神楽達におつかいを任せた後、
俺はヅラに手紙の事を伝えに来ていた。
「男同士の約束、だとよ。」
「……………フッ」
ヅラに一通り伝えると、鼻で笑った。
「あ?」
「いや、すまない。
『男同士の約束』…懐かしいと思ってな。」
「……………。」
「……そんな約束、とっくに時効だと思っていた。
だが、澪はちゃんと覚えていたのだな。」
「………俺は、覚えてねーな。」
「フフ…素直じゃないな、貴様も。」
『俺がもし、幕府に捕まりそうになったら
俺を捨てて逃げてね。』
『俺、「いちぞくのまつえい」だから、
狙われてるかもって先生が言ってたんだ。』
『皆にも捕まって欲しくないから
仲間じゃないって言うし。心配しないで。』
『…馬鹿言え。』
『んな事する幕府なんざ、俺が潰してやる。』
『うわ、晋助こわい!』
『高杉の言い方はどうかと思うが、
澪が捕まるのを
黙って見ている筋合いはない。
その時は、何がなんでも助け出してやる。』
『小太郎…ほんと?』
『勿論だ。なぁ、銀時。』
『……たりめーだ。』
『へへ…そっか。
じゃあ俺がもし捕まったら、
小太郎と、銀時と、晋助の
3人で助けるって約束してよ。』
『ああ』
『言われなくてもやってやる。』
『男同士の約束だ。』