第20章 春雨編 (注:R18 本番なし)
「いたか?」
「いえ…見当たりません。」
あの後、すごい勢いで
ヤクザをぶっ飛ばして人質を
解放したものの、肝心の澪さんの
姿が見当たらない。
「オイお前、この男の事
ホントに知らねーのか。」
「し、知らない!知らないです!
大体、そんな普通そうな男、
見かけても覚えてねぇっつーか…」
「おーそうかそうか。
お宅、おまわりさんに楯突く気?」
「そんな、そういうわけじゃねぇです!
全然!滅相も無い!!」
「だったらほら、
ちっせぇ脳みそかっぽじってよく見ろ。
……それか、俺がアンタの脳みそ
かき混ぜてやろうか?コイツでな。」
「ひ、ひぃいいいっ!!」
端では、沖田さんが
捕まえたヤクザに澪さんの
写真を見せてるが、成果は無いようだ。
「総悟、もうその辺にしとけ。」
土方さんが刀を鞘に収める。
沖田さんが仕方なく、
ヤクザに突きつけていた刀を下ろした。
もう戦いも終いだ。
澪さんは、ここにはいない。
「…銀さん、どうしましょう。
これから…。」
「…………。」
僕が聞くが、銀さんは黙ったまま
何も答えてくれなかった。