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【銀魂】柳生家の忍者【男主 原作沿い】

第20章 春雨編 (注:R18 本番なし)











「…………あー、今日も疲れたぁー。」


帰路の道。ふらふらと歩いていると、
スーパーの出入口にお登勢さんの所の
女の子がいた。

買い物帰りなのか、
スーパーの袋を持っている。



「君、お登勢さんとこの……。」

俺がそう呼びかけると
緑色の髪が揺れた。

彼女が振り返ると、
やはり目の下には1本ラインが入っている。
変なフェイスペイントだな。



「…これは、澪様。
先日はお世話になりました。」


「あ、いえ、こちらこそ。
俺、酔いつぶれちゃったみたいで。
ご迷惑おかけしました。」



俺が会釈をすると、
その女の子も軽く頭を下げた。



…そういえば、この子、なんて言うんだろう。

名前、聞きそびれちゃったな。


「えっと………差し支えなければ、
お名前を聞いてもいいですか?」




「ああ、……あの時は名乗らず
申し訳ありませんでした。
たまと申します。」


「たま…さん?」


「はい、よろしくお願いします。
坂田澪様。」


たまさんは丁寧に頭を下げる。
俺はその言葉に耳を疑った。


「さかたぁっ………!?
いやいや、俺、神崎だけど!!」


「………?ですが、
坂田銀時様の弟ならば、
苗字は坂田になるかと。」



「……ああ、なるほど。そうか……。」




そういえば、
この人に詰め寄られて、
思わず銀時とは兄弟だって
言っちゃったんだった。




「………それとも、
澪様はたまに嘘を吐いて
いらっしゃるのですか?」


「へ!?ああ、いやぁ……
そういう訳じゃないけど。」


「ならば、やはり
坂田澪様なのですね。
上書き保存しておきます。」


「う、上書きしなくても……。」



俺が止める間もなく、
たまさんは目をつぶってしまった。


「保存中…」だなんて呟いてるたまさんに
もういいや、このままでと諦めた。




きっと小太郎が聞いたら怒るんだろうなぁ…。


『お兄ちゃんはこの俺だァアアア!』


とか、言いそうだ。








いや、それで終われば
良かったのかもしれない。


この小さな嘘が
こんな事になるなんて
俺にはこの時、思いもしなかった。


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