第19章 トッシー編(原作沿い)
「トッシー……。
今の話………って、」
目を白黒させる澪に
苦笑いする。
ああ、ごめんね澪子氏。
僕はもうはいなくなるというのに。
君を困らせるような事を言って。
でも、大丈夫。
僕よりも、彼の方が幸せにしてくれる……。
「澪子氏……
耳を…貸してくれないか………。」
「…………はい…。」
澪はトッシーに顔を寄せる。
彼の長い髪が、
トッシーの体にまとわりつき、
擽ったい。
段々、意識がぼやけてくる。
ああ、もう時間が……来てしまったようだ。
「…僕の今の気持ちは…………」
「…十四郎と……一緒だから……………。」
君に会えて、
君を好きでいる事が出来て
僕は、幸せだったよ。
トッシーはゆっくり目を閉じる。
残された澪は
一言だけ、こう呟いた。
「……………は?」