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【銀魂】柳生家の忍者【男主 原作沿い】

第19章 トッシー編(原作沿い)








「澪子氏………相変わらず……
ふつくしいね……。」



その前に、土方…いや、トッシーは
伝えたい事があった。


最後の力を振り絞って
グローブを取り、
澪の頬に触れる。


フィギュアとは比べ物にならないくらい
澪の頬は、
とても暖かく柔らかかった。



「……何を言ってるんですか、
俺は男ですよ………。」




「……僕は、君を男として扱った事なんか…
無いよ……。何時だって、君を、
恋愛対象として……見ていた……。」



「………ほんと…アンタって人は………ッ。」




一言だけ呟いて澪が
黙っているのを良い事に、
トッシーは続けた。



「………最初は……プリキュアの……
化身だと…思っていたさ。……本当だ。
……でも、違った。……澪子氏は、
僕を殴るし、蹴るし、罵倒した。
プリキュアなんて…程遠かったよ。」






「でも君は………僕よりも……強かった。
君は、僕がどんなにヘマをしても……
刀を持った連中に囲まれても……。
絶対に僕を守り通した…。
…君はプリキュアじゃない。
僕にとって、正義のヒーローだった……。
僕はいつの間にか……君に、
憧れを抱いていた………。」






「その憧れが………
君への想いを変えていったんだ……。」







「僕は………君の事が……………。」






そこまで言って、
トッシーは自分の体の事を思い出す。

この体の主、土方十四郎の事を。





「いや………僕は、澪子氏を譲るよ…。
十四郎…。」





土方の中の一人格として、
トッシーは十四郎の気持ちに気付いていた。

自分と同じ想いを抱いている事に。



だから自分を消すための大会で、
最後に澪に看取ってもらい
十四郎より前にこの気持ちを
伝えたいと思っていたのに、


今その言葉は出てこない。


不思議と、十四郎の身を案じている
自分がいる事にトッシーは情けなくなった。



「……そんな事を言って、
結局僕は…ヘタレなだけ……か…。」



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