第19章 トッシー編(原作沿い)
「お、お、お、沖田隊長!?
少年は!?事故は!?病院は!?」
俺が喚くと沖田隊長が耳を塞ぐ。
「うるせーな殺すぞ。」
「そりゃあ煩くもなりますよ!
だって、真選組が、交通事故を隠蔽だなんて
フ●イデーに書かれたらどうするんですか。
始末書書くの誰だと思ってるんですかっ!」
「んなもんテメーが勝手に書いてろィ。」
「……うぅ……そんな他人事な…」
俺が項垂れると、沖田隊長に
首根っこを突然掴まれた。
「………なんですか………。」
もうどうすればいいか分からない顔で
沖田隊長を見上げると、
黒い笑みで沖田隊長はニヤリと笑った。
さっきから、
肩を掴まれ、首根っこを掴まれ、
もういやだ…帰りたい…。
「さっき、ただの隠し撮りドS野郎って
聞こえたんだけど、それって俺?」
まっ…………
まさか聞こえて…………
「………………………そ、それはその、
違うと思います……多分。」
「…………へェ?」
俺が沖田隊長から目を逸らすと、
沖田隊長はグイッと俺に詰め寄る。
片手で俺の首を掴み、
もう片方の手でゴソゴソと何かを出していた。
その時に微かに鳴っていた金属の掠れる音を
俺は聞き逃さなかった。