第19章 トッシー編(原作沿い)
「知るか!勝手にコイツが此処に来たんだよ」
澪は何故か
このイベント会場に顔を出し、
俺達に巻き込まれてしまったらしい。
「…そんな事言ったってぇ……さがるぅ……。」
「チッ……。」
澪は俺の肩に顔を埋める。
それを副長が睨んで、舌打ちした。
その舌打ちは俺に向けられたものか
原因であるオタクに向けられたものか、
どちらなのだろう。
最近だが、副長は澪を
特別扱いする節がある。
澪には絶対雑用させないし、
お使いもさせない。
仕事の話も対等にするし、
局長の書類関係は全部澪に
任せていて、書類関係で副長が
ヘルプを頼むのはいつも澪だ。
以前は、怪しかったら遠慮なく斬れ、
なんて俺に言ってたのに。
副長に信頼されている、というよりも
別の意味があるような気がしてならない。
まさか、本当に恋人なんじゃ……
そんなわけないか。うん。ないない。
「………………澪、大丈夫だよ、
俺、澪のマネージャーだから。」
「……うぅ…。
………俺、退が神に見えるよ…。」
澪の頭を優しく撫でると、
澪が顔を埋めたまま頷く。
それを副長が見てまた舌打ちした。
舌打ちの理由は前者だったようだ。