第19章 トッシー編(原作沿い)
オタク達は絶叫を始め、
俺に泣きつくような目で見る。
「トッシー…それは本当なのであるか……?」
オタク達が俺を見る。
眼鏡の奥のつぶらな瞳が涙で
潤んでいるのが分かった。
「…あー……それは……だな…」
ちらりと二人を見ると、
助けを求める視線を感じた。
「ふ……副長…………っ」
澪が山崎の後ろから
覗き込みながら呟く。
澪にとったら、
山崎と恋愛沙汰にでもして
オタク達を散らせてほしいのだろうが………
いやいやいや、
嘘だとはいえ山崎と澪が恋人ですとか
俺の口からは言えないし言いたくねぇ。
100歩譲って総悟なら分かる。
だが、相手は山崎だぞ?
……あの、ジミーのザキだぞ?
二人とも密偵だから
顔は普通っぽいし似てるし、
仲が良いのも知ってる。
……だからこそ認めねぇぞ、俺は。
別に嫉妬してるとか、
そういう訳じゃねぇ。
でもなんかちょっとムカつく……クソが。
「土方氏!どうなのでござるか!!?」
「あー………」
だが、真っ向に否定してしまっては
澪がまた標的にされてしまう。
…な…なにか適当に答えねぇと……
「こ、コイツは……澪の…………」
「…………あの………あれだよ。
あれ…………」
「…………マネージャー……………?」