第19章 トッシー編(原作沿い)
その姿がぶっきらぼうの
銀髪の旧友に似ていて、
昨日の事を思い出した。
「…………………あ。」
そうだ、あの時、新八が……。
『今度、お通ちゃんの公式ファンクラブを
決めるイベントがあるんですよ。』
『………こうしきふぁんくらぶぅ?
そんなの、いつもとかわんねーじゃねーか。』
『何言ってるんですか!!
公式ファンクラブの称号と
メンバーズカードが貰えるんですよ!!
これはオタクとしての勲章です!!』
オタクとしての………………
勲章…………!!
「退ー!さっきの話だけど、
公式ファンクラブのイベントが
いいと思う!!」
「あ……わ、分かった!ありがとう!!」
副長に軽く殴られながらも着いていく
退に苦笑いして見送った。
「ふたりだけの極秘任務かぁ………。
いいなぁそういうの。」
俺もやろうかなぁ、と
局長と自分が一緒に極秘の仕事をする様子を
頭に思い浮かべて、すぐに消した。
「駄目だ。一緒にストーカーするのしか
思い浮かばない。」
自分の上司の出来の悪さに頭を抱える。
薬も効果がきれてきて、
頭痛と吐き気が戻りつつある。
「………早く帰って寝よう……。」
俺は自分の荷物を取りに、
真選組の荷物入れのロッカーに
向かった。