第19章 トッシー編(原作沿い)
「ま、その様子だとまだ片思いって所かい?」
「…うるせーよクソババア。」
「……………ククッ、そうかい。
ま、恋愛は自由だ。好きにやってくんな。」
ババアが煙草の火を消す。
否定したものの、信じてもらっていない。
「さて、そろそろ店閉めるよ。
ソイツ連れて帰んな。」
「わぁーってるよ。」
澪を抱えて店を出た。
澪は本当に寝ているらしい。
抱えようが何しようが
無抵抗で力が抜けていた。
階段を上り家の前に来る。
ふと下を見ると、俺の腕の中で
澪はだらんと腕を落として
眠っていた。
………無防備過ぎんだろ、馬鹿。
俺だって、お前の事………好きなんだから。
あんまり無防備過ぎると………
「……澪…………。」
襲っちまう、ぞ………。
「…………………っ」
イケナイ事だと分かっていながら、
俺は澪の唇にキスを落とした。