第19章 トッシー編(原作沿い)
「……はぁ。僕はそろそろ帰ります。」
新八が痺れを切らして席を立つ。
「え、新八帰るのぉ……?」
澪が顔を上げて新八の方を見る。
「トッシーさんじゃないですけど、
僕もやることがあるんです。」
「……やること?」
「今度、お通ちゃんの公式ファンクラブを
決めるイベントがあるんですよ。」
「………こうしきふぁんくらぶぅ?
そんなの、いつもとかわんねーじゃねーか。」
俺が酒を口に含みながらそう言うと、
新八が机を叩いて大声をあげる。
「何言ってるんですか!!
公式ファンクラブの称号と
メンバーズカードが貰えるんですよ!!
これはアイドルオタクとしての勲章です!!」
それに1ミリも驚く事もなく、
デロデロに酔った顔で澪が首を傾げた
「へぇ……それは蟹でいうと、どの部分?」
「………蟹味噌です。」
「うおおっ!…大事だ。それは1番大事。」
澪が酒を掲げてうんうんと頷く。
…こういう所が馬鹿なんだよな、マジで。
「とにかく、寺門通親衛隊の
隊長として僕は然るべき行動が
必要なんですよ!!」
無駄に胸を張る新八に嫌気がさす。
なんでこうもコイツはオタクなんだろうな。
もうどーでもいいからさっさと帰れよ。
「澪、お通ちゃんは
いくつだと思う?」
「んー……うんとね、待って!
これは自信あるよ……………。
ズバリ!!ハタチか三十路!!」
「アンタの頭の中には
その2つの選択肢しかねぇのかぁああ!!!」