第18章 柳生九兵衛生誕祭編(原作沿い)
「…まだ黙ってろと言うのか?
………僕はもう…我慢できない。」
「……分かったよ。俺が行くから。」
若を主役の位置に立たせたまま、
俺が前に出る。
しかし、若が俺の腕を掴む。
「………澪、彼らは僕の友人だ。
僕が………」
「柳生家を潰す気?」
「…………!」
「若は絶対に動いちゃ駄目。……いいね?」
若が動くくらいなら俺が泥を被るとするか。
若は俺の言葉が効いたのか、
そのまま動かず立っていた。
同時に東城も動き出す。
「帰っていただけませんか?」
東条が見据える先は新八ではなく隣の男だ。
大体やりたい事が分かってしまい、
ため息をつく。
「…はぁ。厄介だが、
もう止められそうにない。」
俺は客間の出口に向かい、
外で待機している警備の者に声をかけた。
「全員見送りの準備を」