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【銀魂】柳生家の忍者【男主 原作沿い】

第18章 柳生九兵衛生誕祭編(原作沿い)











「よし……澪。
今日こそは本気で来てくれ。」

「……ハイハイ。」


若は防具を付けた俺に竹刀を構える。
俺は竹刀を持ったまま、若に返事をした。


本気出す訳ないじゃん。
年頃の女の子相手に本気出して
怪我させたら一生悔やむよ、俺。


そんな事、言ったら怒るから言わないけど。



いつも若と共に竹刀を振っている門下生達も
此れ見よがしに集まってきた。

だが、若は周りの者が集まってこようが
気にしていない様子。


若が俺を見据えた。

そして、


「……やああああーッ!!」


若が向かってくる。俺も竹刀を構えた。




















「…………はぁ……三連敗。負けた……。」


「はは、でも若、強くなったね。」


「……澪に勝たなければ意味は無いさ。」


3本やった後、面を取った若が縁側に座る。

俺も面を取って隣に座った。
顔や頭が外の風にあたって心地良い。




「どうしたら澪みたいに強くなれるんだ?」


若が空を仰ぐ。
若の黒髪が風でふわりと舞った。


「男ってさ、
女には強がっていたいもんなの。」



「………………。」


俺がそう言うと、若が俺の顔を見る。
隣に座っている俺達の距離は約10cm。



「だから、若は弱いままでいい。
その方が…………」









「護りがいがあるから。」








そっと、若の頬に触れる。


春風がびゅう、と吹いて近くの桜が舞って
俺達の間をすり抜けていった。









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