第16章 ドライバー編(原作沿い)

「俺が許可を出していないだけで、
毎日何件もあるよ。
靴下だけじゃない。髪の毛とか、
ハンカチとかパンツとか様々だけど。」


「………うぅっ…聞いただけで…鳥肌が……。」


使われる用途が想像出来て怖い。
狂気を感じるんだけどマジで…。


「ねぇ、どうしてそんな
お願いが増えたの？」


「ああ、それは土方元副長の部屋で
君が天使のキャラクターの服を
着た写真が出てきたからだよ。」


「は…はぁ！！？」


「題名はなんだっけな…
カードキャプ●ーさくらだったかなぁ」


ああ、あの変な杖とネズミの
ヌイグルミを持ったやつか…
確かトッシーに無理矢理着させられて
写真撮られたなぁ……って、待て！







「なんで！？どこにあったの！？」

それはおかしい。
トッシーの住んでいた部屋は副長に許可を得て
全て燃えないゴミに出したはずだ。

カメラのデータもパソコンも
全て跡形もなく潰した。
一体どこから………


「副長の隊服の内ポケットらしい。
黒い袋に入ってしかもラミネート加工済で
凄く大事に保存してあったらしいよ。」


「あんの腐れトッシィイイイイイ！！」


クソッ！隊服までは見てなかった…！
あとで全部燃やしてやる！！


「…まぁ、前々から澪を神化して
崇める動きはあったし、女顔だし
女装したらカワイイって言われてたけどさ。
決定打になったのはあの写真だって聞いたよ」


うう…俺の知らない所でそんな事が……。
仕事に熱中し過ぎて、
真選組の下々の者達の間で
何が流行っているのかなんて知らなかった…。


「……………退。その写真、
全て滅することはできる？」

「え？…さぁ、どうだろうね。
それに勿体無いよ。こんないい写真。」



写真をこの世から消し去る事に
否定的になる退。


退って嘘つく時若干目をそらす癖がある。
今もまた、………逸らした。
俺から目を合わせない。


「………ねぇ、退。もしかして、
その写真持ってるの？」


「…え？ま、まさか。俺局長の補佐官だよ？
持ってるわけ…」