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【銀魂】柳生家の忍者【男主 原作沿い】

第3章 過去編












「…耳キンキンする…。」

ソファーに腰掛ける俺とヅラ、
そしてその反対側に澪が腰掛けた。

「上からちょっと出てきたくらいで
驚きすぎなんだよもぉ…」


先ほど出てきたのは澪の生首ではなく、
天井からにょきりと顔を出した澪だったのだ



「アホかお前!人の家に勝手に
不法侵入してんじゃねぇよ!」

「忍者たるもの、天井から
登場するべきだろ?やっぱり。
こそこそするのが忍者っていうかさ!」

「ああ、悪い。お前はアホだった。」


頭を抑えて溜息をつく俺と
首を傾げる澪。

こんなやり取りいつもしてたなぁ
なんて、少し懐かしくなる。

今日は忍者服を着ていない澪は
昔と同じ紺色の着物で出てきた。

マスクを取った表情は和やかで
昔と同じふにゃりとした気の抜けた笑顔。


俺の目に狂いはなかったようで、
目の前にいるこの少年は
まさしく俺の知っている澪だった。

…それにしても
よく着物のまま天井に忍び込めたな。



黙っていたヅラが口を挟む。


「…お前は本当に澪なのだな」


「そうだよ小太郎、久しぶり。」




今のやり取りで、ヅラも澪だと確信したようで
腕を組み、俯いていた顔をあげる。

さっきまで偽物だと騒いでいた顔は
どこへやら、だ。
きっとヅラも澪の死を受け入れて
なかったのだろう。

受け入れてなかったのは、俺も、だけどな。



「今まで、何をしてたんだ。
そして、何故俺達に会おうとしなかった。」


「そうだね…。全部話すよ、俺の事。」


今日はそのために来たんだから、と
付け足して、澪は話し始めた。

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