第15章 斉藤隊長編
〇月□日。
今日も神崎の後をつけてみたZ。
今日は金髪の人には会わなかったZ。
でも、神崎にまたバレたZ。
「斉藤隊長、ここに何か
思い入れあるんですか?
あ、屋敷に入ったら駄目ですよ。
付いてくるのはここまでです。約束ですよ?」
それだけ言って帰って行ったZ。
約束を守って屋敷の外から見守ったZ。
〇月◎日。
今日も神崎の後をつけたZ。
「本当に約束守ってくれたんですね。
流石斉藤隊長です。」
と、にっこり笑ってくれたZ。
彼の笑顔を守るためにも今日も
屋敷の外から見守ったZ。
〇月△日。
神崎と共に帰路につくZ。
今日も家に真っ直ぐ帰る予定のようだZ。
「………あ、若。」
「澪。仕事お疲れ様。」
今日は帰る途中で柳生九兵衛に会ったZ。
仲睦まじく楽しく会話して帰る姿はまるで
兄妹のようだZ。
今日はこちらを見るだけで
話しかけてこなかったZ。
ちょっと残念だZ。
〇月◇日。
今日は神崎は仕事が休みだZ。
もしかしたらボロを出すかもしれないと
思い、朝から屋敷の前で張っていたZ。
「わ、朝からお疲れ様です。」
毎度の事ながらバレたZ。
でも着いて行ったZ。
「あ、銀時!」
「お、澪じゃん。」
「おばさん!俺も団子ちょーだい。」
「はいよー。」
たまたま会った万事屋と一緒に
甘味屋で団子を食したZ。
店の影に潜んで席につくと
私に手を振ってくれたZ。
思わず軽く振り返してしまったZ。
それだけで心が少しときめいたZ。
まるで友達が出来たような気分だZ。
その後はスーパーで万事屋の子ども達と
お買い物をしたり、万事屋でぐーたらしたり
したZ。
朝早く起きたから眠くなっていた帰り道。
「斉藤隊長、今日は朝からお疲れ様でした。」
と、私にオロナミンCを渡してくれたZ。
神崎…いや、澪は
なんて優しい子だZ。
その夜は目が冴えて眠れなかったので
柳生家の屋敷の入口でずっと
スタンバイしてたZ。