第13章 竜宮城編(原作沿い)
「クソッ!!
どうすればいいんだ…一体どうすれば……」
「………乙姫を倒すぞ。」
「!」
僕が牢屋の柵を持って項垂れていると
九兵衛さんが怒りを拳に込めて言った。
「お妙ちゃんを救い出し、
皆の身体を元に戻し乙姫の野望を砕く。」
「今老人だらけになってしまったこの星で
それができるのは、
……僕らしかいない。」
九兵衛さんはそう言って、
後ろで座って相撲を見ていた
澪さんに声をかける。
「澪、いつまで遊んでいる。」
「………………………。」
「仕事だ。」
九兵衛がそう言うと
澪さんは立ち上がった。
もうそこには先程、洞窟で
はしゃいでいた女子の姿は
どこにも無かった。
「脱獄だァァァ!!」
「亀梨が脱獄したぞォ!!」
「奴の仲間7人も一緒だ!
見つけ次第殺せ!反逆者を許すな!!!」
亀達が銃を持って走っていくなか、
僕達は偽物の亀の甲羅を背負っていた。
「ふぅ…なんとか抜けましたね。」
顔はバレているはずなのに、
亀の甲羅を背負っているだけで
なんとか通り抜けることが出来た。
「あれが…竜宮城。」
澪さんがぼんやりと見上げて言う。
「あそこに、乙姫が…
早く行かねばならんな。」
九兵衛さんが拳に力を込める。
「あの、亀梨さん、1つ聞きたいんですけど」
「…なんだ?」
「どうして乙姫は僕らを
老人にしようとしているんですか?」
僕が聞くと、
亀梨さんはサングラスをカチャリと上げた。