第13章 竜宮城編(原作沿い)
(新八視点)
「最終的にお前も
メガドライブしてんじゃねーか。」
銀さんのもはやボケであるツッコミが
牢屋に響いた。
敵の亀達に捕まってしまった僕達は
竜宮城の牢屋へと運び込まれた。
牢屋の前を通るのは門番の亀や
老人になった地球人ばかり。
「澪…………。」
九兵衛がぼそりと呟く。
澪さんとは
最後まで合流できなかった。
今頃、あの洞窟の中で
僕達を探しているのだろうか…。
それとも………………。
「…澪にもし何かあったら…僕は…」
九兵衛さんのその言葉に
最悪の場合が頭によぎる。
亀達は銃を持っていた。
有り得ない結果ではない。
「希望を持ちましょう。
澪ちゃんがもし捕まったとしても
年寄りにさせられるだけよ。
殺されるわけじゃないんだから。」
僕達の思惑を消し去るように
姉上が真っ直ぐ前を見て言った。
「妙ちゃん…。」
九兵衛さんは泣きそうな目をゴシゴシと擦る。
「…そうアルヨ。澪が
簡単にやられるとは思えないネ。」
神楽ちゃんがそう言うと、
門番がガチャリと鍵を開ける。
「おい、ここだ。入れ。」
「はぁい。」
入ってきたのは僕達が
待ち望んでいた人物だった。
「あ、若!それに皆も捕まってたのか。
まぁいいや。合流出来て良かったー!」
澪さんは
にこにこと笑って牢屋に座る。
九兵衛さんの肩が震えていた。
「…若?」
澪さんが不思議そうに
九兵衛さんの顔を覗き込むと
九兵衛さんは顔を上げて
澪さんを見つめた。
「澪、良かった…無事で………!」
九兵衛さんは澪さんに
思い切り抱きつく。
澪さんは驚きながらもよしよしと
九兵衛さんの頭を撫でていた。