第13章 竜宮城編(原作沿い)
(小太郎視点)
澪を待っている間、
SOSを小便で描いていたら
銀時達と合流することが出来た。
俺が小便で描いていた事が
気に食わなかったらしい新八君が
俺に一通りツッこんだ後、銀時が
頭をポリポリとかいて聞いてきた。
「……おいヅラ。
澪はどうした。」
「澪か?澪なら、
服をその辺で拾ってくると
島の中に入っていったぞ。」
「無人島に馴染むの早っ!」
銀時が俺に声を上げると同時に
後ろから声が聞こえる。
「小太郎ーーー!服あったぞー!!」
澪が着てきたのは
ヒョウの毛皮を紐で
縛っただけの簡易服だった。
「ターザンかよテメーは!!」
(銀時視点)
「暖かいよ!銀時も着る?」
「着るかアホ!」
澪の軽く頭を叩くと笑顔で返される。
相変わらず頭の中は空っぽだ。
「澪。無事でよかった。」
「あれ?若。なんでこんなところに?」
澪のその言葉をきっかけに
それぞれが自分の今の状況を話し始めた。
「なんてこった。
全員竜宮城にいく船を壊されて
この無人島に流れついちまったってのか。」
長谷川さんが全員の意見をまとめて言う。
「竜宮じゃない天竺だ!」
「そうだそうだ!」
すっぽんに乗っていたヅラと澪が
話を遮る。
どうせヅラが何かして澪を
言い含めたのだろう。
「おめーらアホコンビは黙ってろ」
煩い2人にゲンコツを食らわすと、
むぅ、と不服そうに口を閉じた。
「みんな無事だっただけでも
良かったじゃないの」
「何が良かったんだよ。
脱出する船も助けを求める連絡手段も
メシも家もねェんだぞ。
これからどうするってんだ?」
俺がため息をつくと、
澪が口を開く。
「これだけ頭数がいれば
なんとかなるんじゃないか?」
「その通りだ。さしあたって、
考えねばいかんのは島からの脱出手段、
そして脱出するまでの生活方法だ。」
澪の隣にいた九兵衛も
今の状況を整理するように言った。