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【銀魂】柳生家の忍者【男主 原作沿い】

第12章 喧嘩編










その途中で、ドン、と誰かにぶつかる。

顔を上げると、銀髪が風にそよいだ。



「ってェ!…………って、澪?
おま、こんなとこで何してんの。」



銀時だ。
銀時は俺を抱きとめて眉間に皺を寄せた。





「……………別に。」


いつもだったら甘えていた。
でも、今回の一件は銀時も1枚噛んでるんだ。



銀時も俺に黙ってあれこれして…
俺の事…信頼してなかったんだ。



「はぁ?泣きっ面して走ってきて
何が『別に』だよ。」


「……………………。」


「んだよ。餓鬼のくせに黙ってねぇで
なんか喋れや。」


「なんだよ…いっつも俺の事
子ども扱いして…!
俺だってハタチ超えてんだぞ!」

「………何怒ってんだ。
ちゃんと言わねーと分かんねぇだろ。」

「…………っ」


「大体、ハタチ越えようが三十路越えようが
俺にとっちゃあおめーは
まだまだ餓鬼だって…」

また餓鬼って言った。

その言葉を拒絶するように
そう言いかける銀時を押し返して離れる。


「ッオイ、」


「うるさい!子ども扱いすんな!
俺だって…もう大人だ!!
銀時の手なんか借りなくたって生きてける!」



「…はぁ?お前何言っちゃってんの?
税金泥棒の家で薬飲まされて寝てた奴が
よく言うぜ。」

「……それは、油断しただけだ!」

「もしあのまま船に乗せられてたら
首輪つけられて2度と降りられなかったかも
しんねーんだぞ。油断か…?違う。
お前が餓鬼なだけだっつーの。」


「う、う、うるさい!」


「だいたい…税金泥棒ん家もあんな
刺客抱え込んじまって信用ならねぇよなぁ」


「…………………………っ」


「もう辞めちまえよ、あんな職場。」







「……………ば………か……」




「あ?」


「………ッ銀時なんか知るか馬鹿!
もう絶交だ!!
小太郎と一緒に仲間内で楽しく遊んでろ!!」


また涙がポロポロ落ちる。

自分の不甲斐なさに呆れながらも涙を拭いて
その場から逃げ出した。




銀時は、追ってこなかった。



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