第11章 真選組動乱編(原作沿い)
(土方視点)
伊東の一件から数日後。
俺は神崎と一緒に
色んな神社や寺を巡っていた。
その理由は…この妖刀の呪いだ。
「本当にいいのかよ。もう俺ァ
奴じゃねェんだぞ。」
「依頼内容は謹慎処分の間の副長の護衛です。
ここまできたら最後まで付き合いますよ。
…あ、副長。この道を右です。」
だが、俺は自我を保っている。
今の所、奴は出てこない。
俺は一人でいいと言ったのだが、
神崎は一応…、と付いて来た。
お祓いのガイドブックを見つめる神崎は
真剣そのものだ。
俺も私服だが、
神崎も私服で
今日は淡色の着物を着ている。
普段結んでいる髪も今日は結んでおらず
風が吹くたびに神崎の髪がふわりと揺れ
シャンプーの匂いが俺の鼻を掠めた。
「おい、神崎。」
「何ですか?」
神崎を呼べば、
顔をこちらに向ける。
真剣で純粋で、まん丸な瞳が俺を写した。
その瞳にどきりと胸が高鳴る。
「…………その、奴は
お前に何か変なこと言ってたか?」
「………は?」
万事屋に聞くと、コイツは謹慎中の間
俺に付きっきりだったらしい。
俺の中の別人格は物凄い変人でオタクだ。
神崎に変な絡みをしていたら
正直死にたいと思っていたが
実際どうなんだ?
「変なことはしょっちゅうでしたよ。
真似しましょうか?」
神崎の眉間にしわがよる。
俺が許可の有無を出す前に
そのモノマネは始まった。
「おはよう澪子氏!今日もふつくしい」
「…………え」
「うおおおっその冷たい視線も萌えナリ!」
「………………ッおい」
「澪子氏、今度コミケで写真集を
出さないか?絶対バカ売れすると思う…」
「………………おま、」
「澪子氏!新しい衣装を買ってきた!
早速着てほしいでござる。え?カメラ?
勿論お着替えシーンも撮るに
決まっているでござろう!!
うほおぉ〜!ハァハァ、早く脱がないか!
それとも……
僕に脱がして欲しいのかい?…
…仕方のない子だ」
「待て待て待て待て待て待て!!」