第2章 柳生編(原作沿い)
ーーーーー狙うは、輿矩様、だ。
「ふんっ」
ズコッ、と深い音がして頭にクリーンヒットし
輿矩様はそのまま縁側に倒れ込んだ。
「アダダダダダッ!お、おのれ澪!
何をしておる!見誤ったか!」
「俺はただ命に従ってるだけだ。若の、な。
今日の俺の命は妙様の傍に付き、守ること。
そして…妙様の命を聞くこと。」
「な…何!?」
「妙様、言ったよな?皆の所に帰りたいって
その言葉に俺は応えなきゃならない。」
「澪…さん。」
「あ、でも代わりに俺の再就職先、
探すの手伝ってね。」
涙ながらに俺を呼ぶ妙様に
微笑みかけ、気合を入れる。
「おいゴリラ、どういうことアルか?
アイツは敵?それとも味方アルか?」
「敵の敵は味方ってとこじゃないのか?
よく分からんが、加勢してくれるらしいな」
「ま、なんにせよ、ありがてえけどな…。
クソッ頭に血が回らねぇ…」
「おーい土方ーもっとシャキシャキ
動いてくれねぇと困りやすぜー」
「テメェ…降りたら覚えとけよ…」
もう後にはもどれない。
「よし、行くか。」
俺は両手でバチンと頬を叩き、
落ちていた門下生の木刀を奪い、構えた。