第2章 柳生編(原作沿い)
空を仰いでいると、
下の方が騒がしくなってきた。
ふと覗くと、
侵入者が集合しているのが見える。
皿が残っているのは…あと2人か。
銀時と、志村新八。
そして柳生家側も、若と敏木斎様の2人。
意外といい勝負だな。
能力的には、柳生家側が圧倒的に上だけど
さて、どうなるか。
「もう俺は黙っとれん!
貴様ら、出会え出会えー!」
そこに別の声がする。
あれは、輿矩様の声。
沢山の門下生達が侵入者を襲う。
……皿割りゲームしてたのに
部外者を寄越すのはルール違反じゃないか?
俺の心の声も虚しく、
全員の乱闘が始まる。
「かえりたい………」
そこに、泣きじゃくった女の声がする。
「皆の所に…帰りたい…!」
妙様だった。
「ーーー輿矩様。」
「あ、澪!今までどこ行ってたんだ!
というか輿矩様じゃない、パパと呼びなさい。」
いても立ってもいられず屋根から降りると、
輿矩様がムッと怒った顔をする。
そして毎度毎度パパと呼べと
言うのは息子じゃないのでやめて欲しい。
「申し訳ありません、輿矩様。
妙様のお付きを任されていたので。」
「え、あ…そうなの?まぁいいけどさ、
パパって呼ばれなくても。
あと、澪も加勢しろ。お前がいれば
この者達も一網打尽にできるだろう!」
侵入者全員の目が一瞬こちらを向く。
敵視はしているが、内心やばいと
思っているだろうな。
向こうは手負いの者達ばかりだし。
何時もなら一瞬で消し飛ばせるであろう
門下生にこうも手間を取るとは、
結構な深手を負っているらしい。
「そうですね、俺の敵ではありません…。」
近くに落ちていた木刀を拾い上げ、構える。
そして…