第11章 真選組動乱編(原作沿い)
「…伊東先生は君の事を敵視しているようだが
なんとか誤魔化しておく。
だから…お願いできないか?澪君…」
頼む!ともう1度俺に頭を下げる局長に
少し羨ましくなった。
ここまで心配されている、
土方十四郎という男が。
俺もいつか、真選組の皆に…
そう思われる日が来るのだろうか。
「局長、顔を上げてください。」
「………ぐすっ…澪君」
顔を上げた局長は泣きそうで、
鼻水が垂れている。
「そんな悲しそうな顔をしないでくださいよ。
…嫌なんて言ってないでしょう。」
「…じゃあ!!」
「謹んでその依頼、お受けします。」
あと鼻水拭いてくださいね、と
その言葉を付け足す前に
急に目の前が真っ暗になる。
「ありがとう澪君ンンンンン!!!」
「ぐっ……ぐるじ………」
局長の胸板に押し込まれて息が出来なくなる。
「君は………俺の親友だあああ………ッ!」
「………………し、しぬ………っ」
解放してくれたのは俺が
酸欠状態になってからで何故かは分からないが
起きたら白い布が顔に被せられていた。
「うわぁぁあ!!ゾンビィィイ!!」
「……………なんだこの布。」