第11章 真選組動乱編(原作沿い)
「………………。」
「澪…?大丈夫?顔色悪いけど…。」
その笑い方が晋助と似ていて
俺に鳥肌を立たせるのだった。
「澪?気分悪いなら
医務室行った方が…」
「あ、ごめん…大丈夫だよ………。
ちょっと、厠行ってくる。」
まさか、俺の知らないところで
何かが動いているのだろうか?
「はぁ………もういいや。
副長に報告書出してこよ。」
退と別れた後、厠に行って顔を洗った。
よし、気分を変えたから大丈夫だ。
うん、大丈夫、大丈夫。
そう自分に言い聞かせ、
副長の部屋をノックする。
「神崎です。」
と言うと、
「入るでござる」
と部屋の中から返事が聞こえた。
入るでござる?
ござるってなんだ…?
部屋間違えたかな、と思うが、
入ると副長がいた。
あれ?間違ってない。
じゃあ今の声は誰だったのかな…
「あの…報告書持ってきました。
先日の転生卿疑惑についてです。」
「………………。」
副長は俺に背を向けていて、
テレビに齧り付いている。
「あの…副長?机の上に置いておけば
いいですか?」
副長の顔を覗き込みながら言うと
副長がすごい勢いで振り返り、俺を凝視する。
「………………!!」
「……あ、あの副長。どうされたんですか?」
ちらりとテレビを見ると
黒髪のポニーテイルの女の子が
必殺技らしきものを打っているシーンだった。