第9章 合コン編(原作沿い)
なんとか局長を連れて沖に上がり、
近くの人で船が傾いているのを見ていた人に
声をかける。
「すいません、携帯貸してください。」
「は、はぁ………。」
散歩中だったその人は局長を連れた
全身びしょ濡れの俺に目を向けて驚き、
携帯を貸してくれた。
慣れた手つきで番号を押す。
屯所の番号、覚えていて良かった。
「もしもし、神崎です。」
『神崎…?今日非番じゃなかったか?』
電話に出た3番隊の隊員に今の状況を伝える。
「今局長といるんですが、迎えお願いします。
江戸の沖浜です。できたら…
着替えがあると助かります…。
パトが海水で濡れると思うんで。」
『え、局長が!!?
分かった、すぐに向かわせる。』
「お願いします。」
ピッと通話を切り、携帯を返す。
「あの、ありがとうございました。」
海水でベトベトになってしまったが仕方ない。
拭くにも拭くものがなく、そのまま返した。
「はぁぁあ………局長、大丈夫ですか。」
局長はというと、海に入った勢いで
気絶したようで、
白目を向いて気を失っている。
まぁ、息はあるようで口からたまに
ヨダレか海水か何かがブシュッと出ているから
大丈夫だと思うけど。