第12章 夜に咲く真実
リオの歌は、人の心に真っ直ぐと光を指す気がした。
透き通って、素直で綺麗で・・・大好きな歌声だった。
みんな、リオの歌を聴いた。
いつしかリオの周りには沢山の人で溢れていた。
リオは人を笑顔にする力を持っている・・・
バレーにしか目のない私には、リオの存在はきらきらしていて、いつまでも、憧れるばかりだった。
"私はね、ミオが元気がでるって言ってくれたから、こうやって歌うことが楽しいって思ったんだよ!これからも、ミオのために、歌うからね"
いつもみんなの中心にいる、そんなリオが双子として誇りだったし、リオが歌手になるために頑張るなら、私もバレーボールの夢を追い続けようと思っていた。
リオはバレーで上手くいってない時は私の為に歌を歌ってくれた。
リオがオーディションに落ちて凹んでいた時は、私の試合に連れてきて、頑張ってる姿を見せた・・・
どちらかがダメな時はもう片方が支えて生きてきた・・・ーーー
「でも、憧れって・・・コンプレックスでもあったんです・・・」