第12章 夜に咲く真実
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「ミオーっ!おそとでドッジボールしよー!」
「こーら、ミオは体が弱いんだから、お外には出られないの」
「えー、そうなの?リオ一人ぼっちであそぶのやだ!」
「一人じゃないでしょー?徹くんや一くんとあそんでおいで」
「うんっわかった!ミオ!はやくいっしょにあそぼうね!」
「うん・・・いっしょにあそぼうね、リオ」
「やくそーく!!」
生まれつき、体が弱かった私は部屋で寝てる毎日だった。
毎日毎日、体がだるかったり、頭が痛かったり、咳が止まらなかったり、ずっと苦しかった。
そんな私とは正反対のリオ。
毎日外で、半袖で、泥だらけになるまで遊んでた。
いつも泥と擦り傷まみれになって帰ってきたリオには、笑顔が咲いていた。
みんな、パパもママも、しょうがないなぁなんて言いながらもその笑顔に釣られて笑っていた。
私も、リオのように早くお外であそびたいと思っていた。
お外で、いつも部屋からみていたあの"とおるくん"と、あそびたいと思っていた・・・
私はこの頃から、リオのようになりたいと、思っていた・・・
それから体は徐々に良くなっていき、
小学生の時に、お医者さんから運動をしてもいいとまで言われるくらいに健康な体になった。
その時に出会ったのが、バレーボール。
痛くて、息苦しくて・・・でもすっごく惹かれたそのスポーツに、私は熱中した。
中学に上がる頃には、熱中できるまでの体になった。
丁度その時、リオは、自分が人よりも歌が上手いことに気がついた。
私が言った。
「リオの歌を聴くと元気になれる。ずっと聴いていたい」
それからリオは、歌手を目指すようになり、文化祭などでも積極的に歌を歌うようになった。