第11章 秘めた想い
昼間、及川は女バレの主将に、そして自分に、
一つ嘘をついてしまった。
ミオに、恋愛感情は無いと言ったが・・・
あれは、きっと嘘だ。
ミオにも惹かれている・・・。
隣でどんどん綺麗になっていくミオ、
触れて温もりを感じられるミオ、
自分を好いてくれているミオに・・・
及川はリオとは違った魅力を感じていた。
けれど、及川は首を振った。
自身に言い聞かせた。
好きになっては、いけないと。
何故なら、自分は、近いうちに死んでしまうから。
彼女を遺していってしまうから・・・
ミオへの想いを自覚してから、ずっと自分に言い聞かせていた。
この想いには、蓋をしなければならない、と・・・ーーー