第11章 秘めた想い
リオとミオ、双子の姉妹の決定的な違い、それは
生きているか、死んでいるか。
リオにどれだけ近づいても、彼女に触れることはできない。
しかし、いつも隣にいるミオからは温もりを感じることができる・・・
どちらも、自分に優しく微笑んでくれるのに、違う。
自分もやがて、ミオたち生きているものから・・・
リオの、死んでいるものへと変わってしまう・・・・・・
死んだら、どうなるんだろう・・・
死ぬ、ということを最近よく考える・・・
死神として現れたリオに、突然告げられた死の宣告。
死ぬということが怖くないのは・・・、
具体的にどこにいくのかがわかっていないからかもしれない。
死ぬ前にやり残したことがないように毎日を生きているけれど・・・
死ねば、全て忘れていってしまうのだろうか・・・
そうすると、思い出すのは自分に関わってくれた人たちの顔・・・
ジュニアチーム、中学、高校と自分と隣合ってバレーをした幼馴染みの岩泉、
高校時代の最高の同級生、
今の楽しい同期、成長させ続けてくれるチームとチームメイト・・・
そして、
リオと・・・ミオ・・・。
みんなの事を忘れてしまうのだろうか・・・
それが運命られたことだとしても、及川は嫌だと思った。
忘れたくない・・・
死んだら、"あの子"は・・・
どう思うのだろう・・・・・・ーーー