• テキストサイズ

Dearest〜最愛の君へ〜

第8章 少女の純情禄





リオが歌を歌い終わる頃には、及川は完全に夢の中におちていて、あどけない寝顔が見られた。

彼の寝顔を見るのは初めてだった。

音もなくリオは及川の顔を覗き込む。

そして息を潜めて、その頬に指を這わせた。

触れられないけれど、
この、秘めた想いが少しでも伝わりはしないだろうか・・・

そんな事を考えている自分に苦笑した。



「だめ、だね・・・」


自分を押し込めて、苦く微笑む。

そんなこと、一切知らないかのように眠る及川。


彼が、最期を迎える日・・・
この穏やかな寝顔が、永遠にあり続ければいいなと思いながら・・・


リオは夜が明けるまで、彼の側にい続けた・・・






/ 166ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp