第4章 雨の日のドライブ
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(リオは・・・と・・・あ、いた!)
最寄り駅まで車を勧め、改札口の側に立つ彼女を見つけた。
白のロングニットにコートを羽織って、何やら壁に貼られた痴漢のポスターを見ている。
軽くクラクションを鳴らすと、彼女は振り向き、ニコリと微笑んだのが見えた。
今朝ぶりの彼女は、ぱたぱたと及川の車にかけてきて、及川の開けた助手席の扉からゆっくりと中に入ってきた。
「おっ邪魔しま〜す。わ、広いね〜!」
(生足・・・・・・)
座った際にちらりと見えた白い脚。
同時に、及川は昨日のリオからの言葉を思い出した。
指一本触れないこと・・・
(約束は、守んなくちゃね・・・)
不思議な条件だったけれど、彼女と同じ時間を過ごせるのなら、それで良かった。
リオがシートベルトをしたのを確認すると、及川はブレーキを離して走行し始めた。
「ドライブにレッツゴー!!」
隣ではしゃぐリオを横目に、微かに微笑みながら・・・・・・