第21章 エピローグ
扉を開けると・・・
眠るミオの姿は無かった。
代わりに"彼女"は、体を起こし、驚いたように目を丸くしてこちらを見ていた・・・・・・
自分が悪戯をした時によくする、その反応・・・
あぁ、彼女だ・・・・・・
「と、おる・・・くん・・・っ」
「ミオ!!!」
及川は駆け寄り、その愛しい体を抱きしめる。
リオが繋いでくれた、この命を・・・強く、強く。
愛しい、愛しい・・・っ
とめどない想いが、涙に変えて溢れる。
「徹くん・・・っ」
背中に回る手の温もり。
あぁ、生きてる・・・
「ミオ・・・・・・っ」
生きて、また君に触れられる・・・
これから先、ずっと・・・・・・
当たり前でいて、当たり前じゃない
ふたりが生きていること
リオが教えてくれた・・・
昇り始めた太陽が、抱きしめ合う2人を包み込むように照らしていたーーー・・・