イケメン戦国 家康三成メイン書庫(記念小説等例外有)◆R18
第8章 消せない熱 続編 第二幕〈徳川家康〉
(……もし本当に神なんてものが居たとして、そいつはなんでいつも俺から奪おうとする?)
家康は自らの過去を思い出し、小さく舌打ちをする。
「……だけは、絶対に奪わせない。何があっても!」
………………
………
薄っすらと明るくなり始めた室内で、は目を擦りつつ身体を起こす。
軽く身体を拭き、着物を着ようとしている時に、廊下からバタバタと足音が近付いて来る事に気付いた。
そして、勢いよく襖が開かれる。
「っ!」
「ちょ……!まだ、着替え中だから!」
突然部屋へ入って来た家康に、は顔を赤くしながら抗議の声を上げた。
の反応に、家康は一瞬たじろいで顔を背けるが、不意に少し前までの情事を思い出し、今更だと向き直る。
そして、襖を閉めて、の傍へ歩み寄っていく。
は襦袢を前で合わせ、肌を隠していたが、家康にその手を取られて、羽織っていた襦袢は呆気なくその身から滑り落ちる。
露になるの肌と、上気した頬に、家康は自らの鼓動が高鳴っていくのを感じた。