イケメン戦国 家康三成メイン書庫(記念小説等例外有)◆R18
第6章 消せない熱 後編〈徳川家康〉
「……泣かせてごめん。でも、この涙も、の生涯も、全部……俺に頂戴。……愛してる。」
「私、も……」
「……うん」
「私も……愛してる。……家康を、愛してる……っ」
「……うん」
「すぐに、名前を呼べなくて……ごめんなさい……」
「その事は、もういいよ」
「ずっと気持ちに、蓋をしてた。でも……もう、誤魔化せない。家康の傍に……居たい……っ」
「もう帰れない」と、泣きながら話すに、愛しさが込み上げる。
家康は抱き締めながら、の背中をポンポンと優しく叩いた。
出逢ってから今日まで、僅か一月ちょっと。
けれど二人の想いは、過ごした時の長さに関係無く、溢れて、もう止められなかった。
耳元で聴こえる、家康の声音が心地好い。
「幸せにするから。俺を選んでくれて、ありがとう……」
「……うん……っ」