イケメン戦国 家康三成メイン書庫(記念小説等例外有)◆R18
第38章 彼と彼女の攻防戦(現パロ・家康)
家康が溜め息をつきながら、店員を呼んでささみのたたきを追加注文した。勿論味付けはゆず胡椒で。無事に目当てのものが食べられるとあって、嬉しそうに甘いお酒を飲むを、家康はチラリと盗み見る。若干の苛立ちを感じながら。
(お酒、弱いくせに。……俺にお持ち帰りされるとか考えないわけ?ホント馬鹿。馬鹿)
家康がそんな事を考えているとは微塵にも気付かずに、は調子よくお酒をおかわりして2杯、3杯とグラスを空けていく。
口には出さないが、家康がハラハラと心配し始めた頃、が楽しみにしていた、ささみのたたきが運ばれてきた。
「ささみのたたきお待ちィ!!」
「キター!先輩、来ましたよ!!」
「……見れば分かるから。良かったね」
「先輩先輩っ!はい、お先にどうぞ♡」
「!」
既に酔いが回ってきているは、周りの目など気にもせず、家康に俗に言う『あーん』を発動させた。突然の猛攻に油断した家康は、思わず目元を赤く染めてたじろいでしまう。
「ちょっ……、何やって……!」
「ほらほら、ホントに美味しいですから!食べて食べて♡」
「食べてって……」
止まらないの猛攻に、家康のダメージはかなり深い。酒の力も手伝って、家康はついにその口を開けてしまった。