イケメン戦国 家康三成メイン書庫(記念小説等例外有)◆R18
第32章 極悪の何でも券 〈謙信Ver〉
妬いている謙信は、どこか幼く感じると共に、とても愛しく感じられて、はその温かな胸に顔を埋める。
『どうした?』
『ごめんなさい、謙信様。私……不謹慎かもしれないけれど、謙信様が妬いて下さって、嬉しく思ってしまうんです』
『……』
『でも、もう他の方へ軽はずみな贈り物はしません。謙信様が、一番大事ですから』
がそう言うと、謙信はの額に口付けを落とし、その耳元で甘く囁いた。
『良い子だ。……だが、まだ足りぬ。』
『ひゃっ……!』
世界が、突然反転した。
謙信に押し倒されたからだ。
左右で色の違う瞳が、熱に揺らめいて、にこれから起こるであろう事を予感させる。
『反省しているのならば、今宵それを躰で示せ。……嫌とは言わせんぞ。俺には、お前が贈ってくれたコレがあるのだから』
『それは……っ』
『……何でもしてくれるのだろう?』
『……は、い……』
『案ずるな。俺は愛しいお前が気持ちよくなる様を見たいだけだ。……お前はただただ、その身を溺れさせればいい。』
『……っ』
――やがて室内は、濃くて甘い空気に呑まれていく。
が耐えられない程の快楽に溺れ、二度と浮上出来ないかもしれないと、半ば恐怖さえ感じる頃。
謙信のどこまでも甘い声が、の全身を支配した。
『……今宵のお前は可愛すぎて、一夜限りではあまりに惜しい。この券、またいつでも俺に寄越すがいい。』
――その度に見せてくれ。
俺だけが知り得るお前を、何度でも。
何度でも。
終わり☆(次ページあとがき)