イケメン戦国 家康三成メイン書庫(記念小説等例外有)◆R18
第27章 極悪の何でも券 〈秀吉Ver〉
もしもから
『何でも券』を貰ったら――……
【極悪の何でも券・秀吉Ver】
秀吉は悩んでいた。
つい今し方、大事な妹分であるから、何でも券を貰ったからだ。
(アイツ……何でもするだって?なんて危ない贈り物を!相手が俺だからいいものの、もしこれが……)
そこまで思考を巡らせてから、秀吉はハッとして、ある事に気付いた。
そうしてすぐにその身をワナワナと震わせて、口元に手を当てながら青褪めていく。
『ま、まさか……俺以外の野郎にも、コレを渡してるんじゃ……?』
そう思った瞬間、秀吉は居ても立ってもいられずに、大急ぎで今来た道を戻り、の元へと向かった。
しばらくして、のんびり歩いているを見つけ、その肩をグイッと掴む。
『!』
『きゃっ!』
『あっ……』
その行動に、一番驚いたのは秀吉自身だった。
普段なら、こんな強引に呼び止めたりしない。それに、早足で来た為、額にじわりと汗が滲んでいる。
(余裕なさ過ぎだろ……)
少しばつの悪そうな顔をしつつ、『悪い』と言って、の肩からスッと手を離す。
『秀吉さん?』
小首を傾げながらじっと見上げてくるに、秀吉は当初の要件を思い出して、ついさっき貰ったばかりの券を取り出した。
その券を見て、は瞳をキラキラさせる。