イケメン戦国 家康三成メイン書庫(記念小説等例外有)◆R18
第21章 譲れない想い〈政宗END〉
安土城。
広間から少し離れた別室にて。
――もうどれくらいの時が経っただろうか。
宴で一悶着あり、不可抗力で酔い潰れてしまった政宗は、深夜に目を覚ました。
軽く頭を押さえながら、重たい上体を起こすと……
「……?」
すぐ傍に、小さく寝息をたてて眠っているがいた。
恐らく、酔い潰してしまった責任を感じて、自ら介抱を買って出たのだろう。
嬉しい反面、政宗は苦々しげに唇をきつく結んだ。
お酒に弱いのは、政宗の唯一のコンプレックスだからだ。
たった一杯で呆気なく潰れてしまうとは情けない。それを見られただけでも嫌なのに、介抱までさせてしまうなんて……
「こんなの、格好悪すぎだろ……」
政宗がつい、そう零してしまうと、眠っていたがピクリと動いた。
政宗が、「悪い、起こしたか?」と口を開くと、は寝惚けているのか、ふにゃっと顔を緩めて、言葉を紡いだ。
「……なんか、可愛かった……」
「は?」
「格好悪くなんか……ない」
「寝惚けてるのか?」
「……いつも格好良くて、困ってる、から……少し、くら……ぃ……」
「……寝るなよ」
「………」