イケメン戦国 家康三成メイン書庫(記念小説等例外有)◆R18
第2章 意地悪な天使 〈石田三成〉
(皆様は一体、何をお考えなのでしょう。……家康様は、様を連れ出して何処へ…… )
そこまで考えて、ハッとする。
自分こそ、一体何を考えているのか。
邪推な考えを振り払うかのように、頭をぶんぶんと左右に振った。
そんな三成の様子に、光秀が驚いたような顔をした。
「どうかしたのか、三成。まさか酔っているのか?」
光秀のその一言に、他の部将達も、意外そうに三成に視線を向ける。
「お前が酔うなんて珍しいな。……本当に酔ったのか?どっか具合でも悪いんじゃねえだろうな?」
「ほぅ、あの三成が酔う程とはな。今宵の酒は余程の名酒らしい」
「信長様。恐れながら、酔うからと言って良い酒とは限りませんぞ。……悪酒やもしれません」
「み、光秀様……?」
悪酒と言って、面白そうに口端を上げる光秀に、秀吉はキツく睨みながら怒りの声をあげる。
「光秀、信長様に失礼な事を言うな。信長様が名酒と言えば名酒なんだ!信長様の舌が名酒の味を間違う訳がないだろ!大体お前は……」
「秀吉。俺はまだその酒を飲んではいない」
「……………………」
「……ふっ。流石は信長様。忠臣への的確な指摘、実にお見事です」
「……信長様、間違いを正して頂き、この秀吉恐悦至極に御座います。ですが、これだけは言わせて頂きます。信長様の仰る事に間違いは御座いません!!」
「ならば秀吉、今宵はこの金平糖を一袋閨へ持っていく。異論はないな?」
「それとこれとは話が別です。例え信長様のご命令であっても、一袋は認められません。糖分の過剰摂取によって、今後のお身体に触ります」
「…………面倒くさい男だ」
「ふ、ふふっ…………」
「~~~っ!」
「おい、光秀!何笑ってんだ!……政宗!肩震わせて我慢するくらいなら、いっそ笑えっ!」