イケメン戦国 家康三成メイン書庫(記念小説等例外有)◆R18
第1章 甘い悪戯 〈徳川家康〉
最近、安土城に妙な女がやって来た。
信長様が暗殺されかけたところを助けたって――……
どれだけ肝の据わった女なんだ。
そう思ったのも束の間。
実際に会ってみれば、びっくりするくらいに弱そうで、びっくりするくらい能天気にヘラヘラ笑ってて――……
びっくりするくらい……可愛いと、思った。
だから、早く居なくなればいいと思った。
無理矢理、信長様の物になるところも、信長様の気紛れで血生臭い戦場に連れて行かれるところも、見たくなかったから。
なのに――……
「ん……」
今日も能天気に、は安土城に居る。
しかも、無防備に寝転けてる。
「最悪だ」
俺はポツリと、本音を漏らした。
が寝転けてる部屋は、俺の部屋。
何か薬が入り用だったみたいだけど、俺が所用で出掛けてたから、俺の部屋へ通されて待っていたらしい。
でも、だからってさ……
「これじゃ、寝てる隙に悪戯されたって文句言えないよ」
「ん……」