第22章 木吉と少女の出会い
お前には関係ないと言われてる様で悲しくもなった
「お前の許嫁だ」
『いいなずけって何…?』
「そんな事も知らないのか!結婚する人をあらかじめ決めて置くことだ」
なんで…?私の頭にしかそれしかなかった
「オジさんの娘さん…?」
「そうだよ、鉄平君。出来の悪い娘だけどね」
出来の悪い娘…
どうして父はそこまで私を嫌うのか、どうして嫌われるのか分からなかった
『私帰る!』
その日私は父から逃れる様に母の元へ帰った
『お母さん…!』
「どうしたの?。そんなに泣いて…」
母に頭を撫でられるとその苦しみからも解放された