第8章 幻のパン
全員「さすが幻の”6人目”は違うな…」
全員が疲れた声で言うと不意に私の名前が呼ばれた
「くん!」
『え?』
そこに居たのはクラスメイトの女の子
「こっ、これ…受け取ってください!」
その手には幻のパンが握られていた
『えっと…なんで私に?』
「あっあの…その…王子の事いつもカッコイイなって思ってて!それで…!このパンをあげたら喜んでくれるかなって思って…!」
ドンドン涙目になっていく女の子に私は少し焦る
『あ、そっか…ありがとう。でも君が頑張って取ったパンだから自分で食べなよ?』