第8章 幻のパン
その子は首を横に振る
「私は王子に食べて欲しいんです…!」
『じゃあ…お礼に…』
ゴソゴソと私はポケットを漁る
『あ〜…ごめん。今これしか無かった…お金は返すから』
コロンと出て来たのは小さい猫のストラップ
それとお金を女の子に渡す
『ありがとう。助かったよ』
ニッコリと笑うと女の子は顔を赤く染めて、走って去っていった
全員「(さすが王子って呼ばれるだけある…!)」
『どうしたの?』
黒子「いえ、さんってモテますね」
私はその言葉に首を傾げる
『モテてないよ?』
全員「(鈍感…)」
そしてそんなこんなで全員分のパンをゲットした