第7章 その漆〈秀吉ルート/艶有〉
「悪い、。……今すぐ、お前が欲しい。」
「……ま、待って……まだ、夕方だし……襖も……っ!んんっ!」
突然の口付けに、は何の抵抗も出来ず、深く深く浸入される。歯列の裏を丁寧になぞられた後、舌を絡み取られて、躰にゾクゾクとした快感が走った。
幾度も角度を変えて貪られ、はしたない水音が耳に響く。それだけでも恥ずかしいのに、秀吉に帯をしゅるりと解かれて、はやっと抵抗の意思を示した。
何とか力を入れて秀吉の胸を押し返そうとするも、力では到底敵う筈もなく、秀吉の躰はびくともしない。
けれど、は抵抗を続けた。何故なら、襖が開きっぱなしだったからだ。
(お願い、秀吉さん!早く気付いて……っ……誰かに、見られちゃう!)
だが、そんなの想いは伝わらず、秀吉は帯と帯紐を放って、着物の合わせを開き、白い素肌を晒していく。
秀吉の長く深い口付けが終わった頃には、は息も絶え絶えになり、瞳は涙で潤んでいた。